「ごみ屋敷」は、行政の側でも使う言葉
環境省は、その状態を「物品が堆積又は放置されることに起因して、悪臭、ねずみ・害虫の発生、火災や地震時のごみの崩落のおそれ、ごみのはみ出しによる通行上の支障、家屋の倒壊など周辺住民や居住者本人の生活環境が損なわれている」ものと書いています。
俗な呼び名に見えて、国が調査で使う語です。対象は人が現に住んでいる建物で、誰も住んでいない家はこの枠に入りません。集合住宅なら、その部屋やベランダ、共有部分も含まれます。
報告書の表題は「令和6年度『ごみ屋敷』に関する調査報告書」で、ひらがなに鉤括弧が付いています。目次の項目名も同じ書き方です。カタカナで「ゴミ屋敷」と書かれることもありますが、国の調査が数えているのは同じ状態です。
令和2年度からの5年間でこうした事案を把握したと答えた市区町村は、全国1,741のうち672。4割近くの市区町村が、現に抱えていることになります。特別な家の話ではありません。
家族は「うちはそこまでではない」と思いたくなります。ただ、上に並んだもののうち一つでも起きていれば、外からはもうそう見えていることがあります。
広島県に、条例を持つ市町は無い
環境省の令和6年度の調査によると、ごみ屋敷に対応することを目的とした条例などを持つ市区町村は、全国1,741のうち90でした。5.2%です。
広島県は23市町のうち0。尾道市にも、福山市にも、三原市にも、世羅町にもありません。
条例のある市では、行政が指導や命令を出したり、費用を立て替えて片付けたりできることがあります。広島県には、その仕組みが用意されていないということになります。役所へ相談しても、代わりに運び出してもらえるわけではありません。
それでも、7割が解決している
同じ調査に、令和2年度から令和6年度までの5年間の集計があります。広島県は認知した138件のうち98件が改善し、割合は71.0%。全国計は6,054件のうち2,437件で、40.3%です。
条例が無くても、広島県では7割が改善している。数字の上ではそうなっています。
改善した理由として挙がっているのは、次のようなものです。
- 原因者への助言・指導等
- 原因者の転居・死亡等
- 関係部署・関係機関の連携による包括的支援
- 地域の方や原因者の親族による清掃
- 収集運搬許可業者を紹介した
「親族による清掃」が入っています。条例の無い県で実際に手を動かしているのは、多くの場合その家の家族だということです。
気づくきっかけは、外から来ることが多い
市区町村がその家を知る方法として最も多かったのは、市民からの通報・情報提供でした。
家族が「そろそろ片付けよう」と考えるより先に、近所から市へ話が届いていることがあります。役所からの連絡で初めて知る、という順番も起こります。
そのときは急いで業者を探すことになりますが、探し方は普段の片付けと変わりません。
出し方は、普通の片付けと同じ3つ
尾道市で家財を出す方法は、施設へ自分で持ち込む、市の個別収集に申し込む、市が許可した業者へ頼む、の3つです。
環境省の調査に出てくる「収集運搬許可業者を紹介した」は、この3つ目にあたります。確かめるのは市の名簿に名前があるかどうかで、その見方は片付けを頼む業者に許可があるかにまとめました。
量が多いと、市の個別収集は使えない
ここが効いてきます。尾道市の案内には「引っ越しなどに伴う多量の粗大ごみの収集はお断りしております」とあります。ごみ屋敷と呼ばれる状態の家は、まず確実にこれに当たります。
残るのは持ち込みか、許可業者への依頼です。手数料や施設ごとの受入日は尾道市の粗大ごみの出し方に、分別の区分が地域で5つに分かれている点は尾道市のごみ分別は地域で5つに分かれているにあります。
施設が受け取らない物もあります。家電4品目やパソコンは別の道筋になるので、持ち込めない物を先に抜いてください。積んでから断られると、その日が無駄になります。
運び出す前に決めること
- 住んでいる人が、片付けに同意しているか
- 自分で運ぶか、頼むか(何往復になるか)
- 家電4品目を抜いてあるか
- 残す物を先に分けたか
いちばん難しいのは1つ目です。そこに住んでいる人がいる以上、家族だけで決めて運び出すことはできません。積み上がった物のなかに、本人にとって捨てられない理由があることもあります。
先に分けて残したい物があるなら、その日のうちに決めなくてかまいません。判断の目安は相談対象になりやすいものに、尾道で片付けるときの全体の段取りは尾道市で実家・空き家を片付ける前に確認したいことにまとめています。
運び出してしまった物は戻せません。近所から言われて急いでいる場面ほど、そこだけは急がずに進めたいと考えています。
2026年8月12日に確認しました。件数と割合は環境省「令和6年度『ごみ屋敷』に関する調査報告書」(令和7年3月公表、調査時点は令和6年11月末)に拠ります。尾道市の粗大ごみの扱いは市の案内に拠ります。条例の有無は調査時点のもので、その後に制定されることがあります。




