空き家の解体費に出る補助は市町で2倍違う|4市町を並べて比べる

空き家の解体費の補助は、市町によって補助率も上限額も違います。ただし工事費が大きくなるとどの市町も上限に張り付くため、効いてくるのは補助率ではなく上限額のほうです。

家の模型と紙幣、貯金箱

対象地域:広島県

空き家の解体費を助ける補助は、当サイトが扱う4市町すべてにあります。ただし中身は同じではありません。補助率で2.4倍、上限額で2倍の開きがあります。

隣の市に住む知り合いから聞いた金額が、自分の市でも出るとは限りません。

4市町の補助率と上限額

  • 世羅町…除却工事費の10分の8以内、上限100万円
  • 三原市…補助対象経費の5分の4、上限50万円
  • 尾道市…除却工事に要する費用の3分の2、上限60万円
  • 福山市…除却工事に要する費用の3分の1以内、上限50万円

補助率でいちばん高いのは世羅町の10分の8、低いのは福山市の3分の1です。上限額では世羅町の100万円と、三原市・福山市の50万円で2倍違います。

工事費200万円で計算してみる

木造の家1軒を解体する費用を、仮に200万円として当てはめます。

  • 世羅町…160万円だが上限に当たり、100万円
  • 三原市…160万円だが上限に当たり、50万円
  • 尾道市…133万円だが上限に当たり、60万円
  • 福山市…66万円だが上限に当たり、50万円

4つとも上限に張り付きました。この規模の工事では、補助率の差はほとんど効きません。効くのは上限額のほうです。

補助率が効いてくるのは、工事費が小さいときです。福山市で上限の50万円に届くには工事費が150万円必要ですが、三原市なら62万5千円で届きます。小さな建物ほど、市による差が開きます。

金額より先に、対象になるかどうか

どの市町も、古ければ出るわけではありません。傷み具合を点数で判定し、しきい値を超えたものだけが対象です。そしてこのしきい値が、市町ごとに別の基準です。

  • 三原市…判定票の評点の合計が150以上
  • 福山市…危険家屋判定項目一覧表の合計評点が100点以上、かつおおむね1年以上未使用
  • 世羅町…住宅の不良度の測定基準による評点の合計が100点を超えるもの

点数の数字は似ていますが、判定表そのものが違うため、そのまま比べることはできません。「三原は150点だから厳しい」とは言えないということです。三原市「老朽危険空き家除却補助事業について」と、世羅町「老朽住宅の除却に要する費用の一部を補助します」にそれぞれの基準が載っています。

尾道市は評点ではなく、不良空き家に当たるかどうかを3つの要件で見ます。条件は尾道市の空き家を解体する前ににまとめました。

三原市は対象外の条件が細かい

三原市は、対象にならない場合を具体的に並べています。片付けを考えている人に関わるものを抜き出します。

  • 抵当権等が設定されている物件
  • 建替えを目的とした除却
  • 住宅以外の用途が床面積の2分の1以上を占める併用住宅
  • 附属建物や工作物のみの除却
  • 他の補助金の交付を受けている工事
  • 市税等を滞納している場合

店を兼ねた家、納屋や蔵だけを壊したい場合、ローンが残っている家は、ここで外れます。抵当権については尾道市も同じ扱いです。

頼む業者にも条件があります。三原市は市内に本店・支店等の事業所を有する建設業者または解体工事業者。尾道市と福山市にも同様の条件があり、市外の業者に頼むと対象から外れます。3市とも、地元の業者であることが条件です。

家財の処分費は、どの市町も解体の補助では出ない

福山市は、家財道具、機械または車両等の残置物の処分を対象外と明記しています。尾道市は樹木・門・塀の除却すら対象外です。

解体費に補助が出ると聞いて総額を見積もると、家財の処分費のぶんだけ足りなくなります。解体費と家財処分費は、最初から別に考えてください。

家財のほうに補助が出る制度は別にあります。ただし空き家バンクへの登録が前提で、市町によって金額も条件も違います。家財の処分費に補助が出る市町にまとめました。

確かめる順番

  • 名義と相続が済んでいるか。共有なら全員の同意が要る
  • 抵当権が残っていないか
  • 市町の窓口へ相談し、判定を受ける
  • 交付決定を待ってから契約する。先に契約すると対象外
  • 家財の処分費を、解体費とは別に見積もる

窓口は、三原市が建築課住宅対策係(0848-67-6187)、世羅町が建設課管理係(0847-22-5309)、尾道市がまちづくり推進課住宅政策係(0848-38-9347)、福山市が建築指導課(084-928-1311)です。

順番を間違えると、条件を満たしていても受け取れません。詳しくは補助金を使うなら、片付ける前に順番を確かめるを見てください。

ここは4市町を横に並べた記事です。市が決まっているなら、そこから先は市ごとの手順になります。尾道市は尾道市の空き家を解体する前に、福山市は福山市の空き家の補助金にまとめました。壊さずに直す道と見比べるなら空き家を直して使う補助を4市町で比べるです。

公式情報確認日:2026年7月27日。尾道市・福山市の数値は2026年7月25日および7月27日に確認したものです。三原市のページの更新日は2025年12月2日、世羅町のページの更新日は2021年1月18日で、2026年度の募集状況はページからは分かりません。世羅町については金額を含め、必ず町へ直接確認してください。補助率、上限額、要件、募集期間は年度ごとに変わります。