机の引き出しや文箱から、切手のシートやアルバムが出てくる。使いかけのばら、記念のシート、はがきの束。まとめて捨てられがちですが、その多くはまだ使えます。
アルバムから剥がさない
切手を貼り込んだアルバムが出てきても、その場で剥がさないでください。台紙に糊で貼り付けてある物を無理に剥がすと、裏側が薄く残ります。
台紙ごと運べる大きさなら、そのまま箱に入れます。透明の袋に差してあるだけの物は、袋ごと動かしてください。
水に濡らして剥がす方法が知られていますが、乾かし方で反ります。片付けの途中でやることではありません。
古くても、額面は生きている
昭和の記念切手も、いまの郵便に使えます。切手には有効期限がありません。額面が足りなければ、足して貼れば済みます。
ただし、状態には線があります。日本郵便は、汚れたり傷んだりした切手や、はがきの料金を表す部分は無効になる、としています。
湿気で裏の糊が溶け、隣どうしがくっついた束は、無理にはがすと破れます。くっついたまま袋に入れてください。
手数料を払えば、別の物に換えられる
使う当てのない切手は、郵便局で別の切手やはがきに換えられます。額面はそのままで、交換のたびに手数料を払う形です。
手数料は決まっています。切手と通常はがきは1枚につき6円、1回に100枚以上出す場合は1枚につき13円です。額面が10円に満たない切手やはがきは、99枚までなら合計額の半額になります。
額面から引かれるのではなく、別に払います。だから、額面の小さい切手を大量に換えると割に合わないことがあります。
換えられない先が決まっている
ここが見落とされがちです。何にでも換えられるわけではありません。
普通の切手を出しても、記念の切手を出しても、換えてもらえる先は同じで、次のようになっています。
- 換えられる — 普通切手、その他の郵便はがき、郵便書簡、特定封筒
- 換えられない — 特殊切手、くじ引番号付郵便はがき
特殊切手というのは、行事などを記念して随時発行される切手のことです。年賀切手やふるさと切手もここに入ります。くじ引番号付郵便はがきには年賀はがきが含まれます。
つまり、手持ちの切手を記念切手や年賀はがきに換えることはできません。逆に、家に残った記念切手を普通の切手へ換えることはできます。
現金には戻らない
換金を期待して郵便局へ持ち込む人がいますが、その扱いはありません。日本郵便は「現金での返金は行っておりません。」と明記しています。
できるのは、傷んでいなければ手数料を払って別の切手類に換えることまでです。
ここを分けておくと、家族で話がずれません。「使う」「換える」「そのまま残す」の3つで考えることになります。
100枚を超えると、出し方が変わる
家から出てくる量は、たいてい100枚を超えます。その場合、手数料が上がるだけでなく、出し方にも求めがあります。
1回に100枚以上を出すときは、種類別と金額別にまとめて提出することになっています。切手なら、金額ごとに適当な紙へ貼って持ち込む形です。
だから、片付けの段階でやっておくとよいのは、額面ごとに分けて数えることだけです。剥がす必要はありません。
撮るのは4か所
- 全体。アルバムや箱ごと、量が分かるように
- シートの1枚。額面の数字が読める大きさで
- アルバムの見開き。並びが分かるように
- 傷んでいるところ。くっついた束、変色、欠け
1枚ずつ撮る必要はありません。読めない文字は読めないまま撮る、という進め方は名前の分からない古道具でも相談できる?と同じです。紙幣や硬貨が一緒に出てきたなら、そちらは古い紙幣と硬貨が出てきたらに扱いを書きました。
手放すと決めた後の行き先
紙なので、ごみとして出すなら燃やせる区分です。ただ、額面が生きている物を捨てる形になります。区分の呼び名は市町村ごとに違うので、自分の地区の案内を確かめてください。
買取も頼むなら、その業者に古物商の許可があるかを確かめます。家から出た物を運ぶ許可とは別の許可です。確かめ方は片付けを頼む業者に許可があるかにあります。
遺品整理の途中なら、処分と買取のどちらを先にするかで手順が変わります。遺品整理と買取はどちらが先?を先に読んでおくと、二度手間になりません。
剥がさない、額面ごとに分ける、現金と考えない。この3つで判断は後からできます。実家の片付け中なら捨ててはいけない物として一度保留してください。
古い物の見方は古い物を手放す前のガイド、確認対象の例は相談対象になりやすいものにまとめています。
交換できる組み合わせ、無効になる状態、100枚以上のときの提出方法は日本郵便「郵便切手類・葉書の交換」で、手数料は同「切手・はがき等の交換手数料」で、現金での返金を行っていないことは同社のよくあるご質問で、いずれも2026年8月2日に確認しました。手数料は改定されることがあります。ごみの区分は市町村ごとに異なります。



